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長崎県長崎市大黒町14-5

のんきの局との日常(4)長崎市内ホテル編

「今夜の泊まりはどこ?」

島原から長崎へ戻る途中、こう聞いてくる。

「だからぁ、何回も言ったやろ。決めるときに尋ねたやんか。

グラバー園の丘の上か、夜景がよく見える稲佐山か、

それとも観光通りの近くにするかって。

ホテルの名前を出すたびに、そこがいいって言ってたやんか」


「だって、どこもよさそうやから」


「お前の泊まりたいところに決めるからって言ってたのに、

いつも自分の意見がないんやから。しょーがないから、

すぐに食べにいける交通の便のいい駅前にするでって、

言ったら、それ最高!っていうてたやんか。

そこのホームページもみせてやったら素敵ねなんて。」


「そやったかなぁ。いつもお父さんは自分がしたいことしか

せえへんから、意見いうても聞いてくれへんからや。」

 

 いつの旅行もこうである。セレブじゃないねんで。

湯水のように使える金があればともかく

懐とも相談せねばならぬ。

給料も年金もすべて握っているにかかわらず、

旅行には一切金を出さないで、よりかかる。

リーズナブルで満足できる宿を探すのも旅行の楽しみだと

思うが、お局は自分ではなにもしない。

どだい、観光案内の本もろくすっぽ読みもしない。


 余の選んだ趣のある宿には不満を口にし、

裕福そうな客の多い綺麗なだけで面白みもない旅館や

ホテルの場合は満足気。
 



 グラバー園のある大浦海岸通りを経て出島海岸通りを

とおっているとホテルが見えてきた。

ちんちん電車、バス、乗用車が行き交って、運転には

けっこう慎重を要する。

 ホテルの玄関口もホテルの駐車場も見えてきたが、

駐車場は交差点のすぐそば。

『駐車場への入り方が難しかった』という利用者のミニコミのとおり。

どこからはいるのやら。


「交差点を左に曲がって、すぐに右にいけば、入れるやん」

お局のおっしゃるとおりそれはそうだ。

だが、そういけば、三車線から走ってくる車に間違いなく

ぶつかるのである。三車線を突っ切る度胸はさすがの余にもない。


 ホテルを目の前にして交差点を左折し、

まっすぐ走らせていると・・・

「なにしてるのよ。右にいかないでどこにいくつもり?」

余は、黙して、まっすぐ走る。

「お父さんはいつもムダばかり。不器用なんだから。」

「そこの銀行の横。銀行に入っちゃダメ!まぁ、あのバス邪魔だわね。

左からバイクが来るわよ。気をつけてね。」
 


 フロントに向かうとスレンダーなきれいな若い女性が

丁重なお出迎え。どうやらお気に召したご様子のお局。
 
 

 
 

  ひとやすみして、街へ。

新地中華街へはちんちん電車(長崎電気軌道・路面電車)で

すぐだと聞いたので、【蛍茶屋】と行き先のある電車に飛び乗って、

念のため運転手さんに

「中華街へはどこの駅で降りればいいのですか」

「これはそちらへは行きません。

次の公会堂前で降りて乗り換えてください」

【正覚寺下】行きに乗り、【築町】で降りればよかったらしい。

降りるとき料金を払おうとしたら、

「知らずに乗られたのだから、要りません」


 結局、路面電車には乗り替えせず、降りたところから

街を知るためにぶらぶら歩きで新地まで。

 その間、「おなかの調子がよくないの。」とホテルですませて

でかけたのにお局は何度かレストルームに。


  

 

 江山楼、蘇州林、京華園、宝来軒など名だたる中華店があり、

空港で食べたちゃんぽん、皿うどんと味比べをしたい余は、

「どこでもいいよ。どこにする?」

「うどんかそばのあっさりしたものでいい。

空港の皿うどんの油がよくなかったのかしら。

このへんにトイレある?」

「ううん???僕も食べたけど、なんともない」

「あなたがさっささっさと歩きまわるので、ついていくのが

しんどかったし、運転も心配だったりしたのもあるのかも」


 余はいつもよりスローペースで歩いていたし、

安全運転もこころがけた。普段からひとの3倍はのろい

お局の歩行にあわせるのに疲れる。

 結局、彼女は【きつねうどん】にするというので、

しかたなく余も【たぬきうどん】


関西ではきつねというと大きな油揚げが乗っているが、

ここのはてんかす。それに麺はうどんじゃなくきしめん。

ところ変わればである。

  

  


 
 食べた後、浜町周辺をぶらついて、思案橋にも

行ってみたかったが、

「トイレ、トイレ」にうんざり。で、体調も考えてホテルに戻った。

  


 ホテルに落ち着くとお局の様子は一変。

優雅にテレビをみながらどこでいつのまに買ったきたのだろう、

【びわっふる】をおやつに珈琲を飲んでいる。

日常とかわらない姿なのであった。 

 「明日は、龍馬ね。亀山社中とかいきたいわ。

福山雅治の歩いた町歩けるのね。」


 おやおや、平和記念像とかグラバー園もあるんだぞ。

  

  • BIN
    BIN
    ももっちょさん

    一緒に旅行する異性が伴侶以外なら問題だもんね。
    他者から見れば仲良くみえるんだろうか。

    2011/07/05 14:12

  • BIN
    BIN
    sirukiyさん

    結局は・・・お似合いなのかもしれませんね。

    2011/07/05 14:13

  • fullpot
    fullpot
    うふふ、なんのかんのと言いながら
    傍目にはぜったい仲良し夫婦に見えまする。

    すれ違いつつ、よそ見しつつ
    ぶらぶら歩いて行くのが夫婦なんでしょうね。

    なんだかほっこり。

    2011/07/05 16:43

  • HOLOHOLO
    HOLOHOLO
    出だしから、会話に 爆笑 (^○^)
    「セレブじゃないねんで。」のセリフにも ウケました~(^○^)
    長崎ってどんな?・・・と読んでいたら・・
    え~おなかの調子が・・!?
    ・・・そして、「ホテルに落ち着くとお局の様子は一変。
    優雅にテレビをみながらどこでいつのまに買ったきたのだろう、
    【びわっふる】をおやつに珈琲を飲んでいる。」
    ・・・で、また大笑い (^○^)!
    奥様みてみたい~~。

    2011/07/11 17:56

  • BIN
    BIN
    HOLOHOLOさん

    真性であると同時に天然ボケ。
    まぁ僕も同様でしょう。

    2011/07/11 19:36

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