常陸太田市の市街地から、国道349号線を約8キロ北上したところに、町屋宿という宿場町があります。
棚倉街道沿いですが、今はバイパスが開通して、ほとんど車の通りが無くなりひっそりとしています。
しかし、宿場町の名残として、造り酒屋、納豆屋、豆腐屋などが現在でも営業しています。
その町屋宿からまっ正面に見える山が黒磯岳で、そこに見える崖を「黒磯バッケ」と言われていまして、今回私が登った場所です。
「黒磯バッケ」のバッケとは、このあたりの方言で「崖」の意味で、山の上に見えている標高213mの崖を指しています。
この崖からの眺めが見晴らしが良くて抜群だといううわさを聞いたので、今回登ってみることにしました。
コースは、先日口コミしました「春友彫刻の森公園」に駐車して、そこを基点にして歩き始めました。
彫刻を眺めながら、舗装された鎌倉坂を登っていきます。
坂を登りきると、まもなく左手に「黒磯抜景入り口」の道標が見えてきました。
この漢字は、先ほどのバッケの説明と違うので、当て字のようです。
大きな欅の切り株が目印で、ここから山道に入ります。
しばらく、杉林の中を歩いていくと尾根に出て、しばらく尾根道を歩いていきます。
20分ほどで、最初のバッケの上に出ます。
ここは、目的の「黒磯バッケ」ではありませんが、眺望は素晴らしいです。
ここを過ぎて、さらに5分ほど尾根を登っていくと、前方に視界が開けてきて「黒磯バッケ」に到着です。
眼下には、悠然と流れる里川と、黒磯・町屋の集落や国道349号線の車の流れ、阿武隈山地の山並み、電波搭が目印の高鈴山の雄姿が、目の前いっぱいに広がっています。
まさに、絶景です。
山道を歩いた足の疲れも忘れるほど、爽快な気分になりました。
そこから先は、急な下りで所々にロープが張ってあり、踏み外すと助からないような場所もありましたので、慎重に歩きました。
下りばかりではなくて、アップダウンがあるので結構体力を使いました。
20分ほどで下の黒磯集落に出ましたが、途中に2つの滝を見ることが出来ました。
2つとも、一本の水の流れの滝でしたが、下流のほうは落差が10mほどあり、上から滝つぼを眺めるタイプの景観を楽しめましたが、寄り過ぎると落ちそうな場所なので、スリルもありました。
この滝が、「町屋の滝」と言われています。
黒磯集落から、里川沿いの山道を10分ほど歩くと、川沿いに明治42年に建てられた「旧町屋変電所」がありました。
これは、茨城県及び文化庁指定の有形登録文化財で、赤レンガ造りが特徴で、明治時代のレトロな雰囲気を残しています。
そこから里川に架かるコンクリート製の滑川橋を渡って、棚倉街道に出て、河内小学校・町屋駐在所・町屋郵便局・河内公民館と、町屋宿の中心地を歩きました。
静かな古い町並みで、車や人もほとんど見かけませんでした。
そして、清酒千姫の醸造元「檜山酒造」が見えてくると、目の前が開けて、雄大な黒磯バッケが迫ってきて素晴らしい景色が見えます。
この先、町屋橋を渡らないで、里側沿いの道を国道方面に歩きました。
丁度、国道の交差点横に、地元のコンビニ「G7ひたち店」があったので、休憩と昼食をとりました。
このコンビニは、手作りのパンやサンドイッチや手作り弁当があり、食事の出来るスペースがあるので便利に利用させていただきました。
平日には、うどんや蕎麦やカレーライスも、その場で作って出来立てを食べる事ができるようです。
さて、コンビニを後にして、国道349号線を横断して細い街道を直進しました。
しばらくすると、里川の「地徳橋」を渡りますが、この橋がまたすごいです!
写真のように手すりも無い木橋で、車も通れない幅なので、人が歩くにも注意が必要です。
里川の、透き通るようなせせらぎとまわりの緑が調和して、遮るものの無いこの橋と一体化しているように感じました。
素晴らしい景色です。
やがて、また棚倉街道に合流して、通称めがね橋と呼ばれている「央橋(なかはし)」を渡ります。
この橋も、鉄製のレトロな雰囲気を持った、このあたりの景色に溶け込んだ素晴らしい橋です。
あぁ、この地域の里川に架かる橋めぐりをしても、楽しいだろうなと、思いました。
橋を渡ると、まもなく国道349号線に出て、その先を右折すると、出発地点の「春友彫刻の森公園」に戻りました。
これで、全行程を歩きましたが、約2時間30分ほどのハイキングになりました。
みなさんも、彫刻を鑑賞して、山歩きをして、古い街道を歩くという3つの欲張りな体験をして、爽やかな汗を流してみませんか?



全行程を、スライドに仕上げてみました。
全部見ると、9分程度とちょっと長いですが、ナイアガラトライアングルの大瀧詠一さんと佐野元春さんの楽しい曲を聴きながら見ていただけると嬉しいです。

