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お茶会のお知らせ
SRP教育研究所のブログ
マルサス「人口論」2011年現在、地球上には65億もの人々が暮らしています。いまのペースのまま人口が増えていきますと、2050年には100億人に達するだろうと予測されています。これだけ人口がおりますと、いまでさえ飢餓で苦しんでいる人がいるというのに、はたして食糧が足りるのだろうかと心配になってしまいますね。1798年、マルサスはこの人口と食糧の関係を論じた「人口論」を刊行しました。その妙義はいたってシンプル。人口は放っておくと元の数の2倍、4倍、8倍とかけ算式に増えていくのに、食糧はいくら努力しても2倍、3倍、4倍と足し算式にしか増えていかない、というのがそれです。しかし、現実にはそこまで危機的な食糧不足は起こりません。なぜでしょうか。マルサスは「貧困や悪徳」によって人口増加が抑制されているからだ、と言います。子どもを養うにはお金がかかりますから、いまより貧しくなりたくない人は子作りを控えます。このような損得勘定が働いた結果、人口は適正規模に保たれる、と言うのです。これには賛否両論吹き上がりました。貧困が存在しているから人類は破局的な結末を免れている、ということですから、つまり人類社会にとって貧困は不可欠ということになります。あまりに冷酷非情な主張ですが、とはいえ、食糧は人口ほど増やせませんから、抑制作用がなければいずれ破綻してしまいます。だから、仮に貧困を根絶してしまえば、かえって全人類の存続を危うくしてしまう――。「貧困は社会のためになっている」という結論は、心情的には容認し難いものですが、なんとなく経験的にうなずける部分もありますし、「貧困はなくさなくてもいい」と言われると、先進国に暮らしている私たちが貧困に苦しむ途上国をながめるときに覚える後ろめたさから幾分解放された気になれます。本書の魅力は、悪魔がささやくようなこの「甘美な誘惑」にあるのかもしれません。(サイトウ)
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